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メンタルの不調を未然に防ぐ職場とは?生産性向上のためのメンタルヘルス対策
現代のビジネス環境では、従業員のメンタルヘルスが業績向上の重要な要素となっています。
ストレスや不安を抱える従業員が増加する中、企業はどのようにして従業員の心の健康を守り、生産性を向上させるかが問われています。
本コラムでは、生産性向上のためのメンタルヘルス対策について詳しく解説します。
【目次】
メンタルヘルス対策の重要性
厚生労働省の調査によると、
仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合は2022年度で82.2%にのぼっています。
また、仕事が原因で精神障害を患ったとして労災保険の請求が行われた件数は、2012年度は1,257件だったのに対し、
2022年度は2,683件となり、過去10年間で2倍以上の大きな伸びをみせています。
企業が労働者の心の健康の保持増進をすることは、法律に定められているばかりでなく、生産性向上や離職率改善の観点からも重要性を増しています。
参考:厚生労働省「過労死等の労災保証状況」、「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」
企業の取り組み状況
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は63.8%にとどまっており、内訳としては「ストレスチェックの実施」が65.0%で最も高く、次いで「メンタルヘルス不調の労働者に対する必要な配慮の実施」が49.6%となっています。
メンタルヘルスの考え方
メンタルヘルスの考え方として、一次予防、二次予防、三次予防という3つの予防があります。
一次予防は「未然防止」で病気にならないようにする取り組みが当てはまります。二次予防は「早期発見・介入」、三次予防はうつ病などで休職してしまった方々の「再発・再燃の防止」で主に職場復帰支援を指します。
一次予防(未然防止)の重要性
自身のメンタルが不調になったとき、「昇進や昇給に影響があるかもしれない」「大事なプロジェクトから外されるかもしれない」といった不安や懸念から、上司や会社に相談することができないケースが多くあります。また、メンタルの不調は周囲の人からは見えにくく、また周囲が気がつくレベルではかなり重症化している可能性が高いです。
こうしたことから、企業はメンタルヘルス対策においては一次予防(未然防止)を重点的に行う必要があります。
一次予防の施策
研修の実施
ストレスマネジメント研修を実施することによってメンタルヘルスに関する正しい知識に身に着けることに加え、働くことはストレスがあるという前提で考え方を柔軟にし、ストレスを発散するセルフケアの方法を学ぶことができます。
また、部下に寄り添う共感コミュニケーションを体得するようなライン研修や、ハラスメント研修も効果的です。
有料の研修プログラム以外に、厚生労働省が無料で提供している研修ツールもあります。
セルフケア研修 | ライン研修 | ハラスメント研修 |
メンタルヘルスおよびストレスに関する知識、自身のストレスをコントロールする方法を身に付けます。 | 職場の管理監督者がメンタルヘルスに関する知識を学び、部下のメンタル不調を発見・対応できるようにします。 | セクハラ・パワハラ等のハラスメントがもたらす経営リスクを理解し、未然に防ぐ方法、ハラスメントが起こってしまった時の対処法を学びます。 |
参考:厚生労働省「職場のメンタルヘルス研修ツール」https://kokoro.mhlw.go.jp/training/
長時間労働対策
厚生労働省の調査によると、労働時間が長くなるにつれて、うつ病・不安障害(重度のものを含む)の疑いがある人の割合が増加する傾向がみられます。
また、労働時間の長さは睡眠時間にも影響します。「国民生活基礎調査」によると、「睡眠時間が5時間未満」の場合にうつ病を発症する可能性が高いという結果が出ています。
企業は従業員の健康を守るために、労働時間の管理や適切な休息の確保などの対策を講じる必要があります。
参考:厚生労働省「国民生活基礎調査」
■長時間労働対策の施策例
労働時間の可視化 | 業務プロセスの改善 |
勤怠管理システムを入れて労働時間を正確に把握することで、長時間労働による不調者を発見することができます。 | 普段の業務を定期的に見直し、効率化していくことで不必要な残業を減らすことができます。 |
評価制度の見直し | 働き方の変更 |
労働時間だけで評価せず、スキルアップしたことや業務効率化の取り組みを評価することで、従業員の考え方を変えていきます。 | テレワークやフレックスタイム制の導入により、通勤時間や不必要な残業を削減することができます。 |
生活習慣の改善
企業は従業員の生活習慣の改善を促すために、食事や運動の支援を通じてメンタルヘルスのサポートをすることが求められます。
■メンタルヘルスのセルフケアのポイント
・食事
食事内容の工夫 | 食事摂取時間の工夫 |
良好なメンタルヘルスのためにはバランスのよい食事が大切です。 気分や感情を調節する脳内物質の働きを高める栄養素を積極的にとりましょう。 |
朝食をとることで、身体のリズムが整いやすくなります。 夕食は就寝の2時間以上前にとると、睡眠の質が向上します。 |
・運動
運動にはストレス反応を緩和する効果やリラックス効果があります。 適度な運動をすることで、メンタルヘルスを良好に保つための脳内物質が増加します。
参考:厚生労働省「セルフケアのポイント」
まとめ
メンタルヘルス対策は、従業員の健康と企業の生産性向上に不可欠です。
未然防止の取り組みを強化し、健全な職場環境を築きましょう。
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